大人のための本当の愛の見つけ方講座

自動車の社会的費用

宇沢 弘文の「自動車の社会的費用」という本を読んだので感想を。
文庫本で200ページ足らずなのでおやつ感覚で読めちゃいます。

まず、タイトルを見てわかると思うけど、これは経済学の本になる。
それも、外部不経済に関する本。

外部不経済という言葉について説明すると、需要者でも供給者でもない第3者が不利益を被る状態・・・この本で言うと車の公害とかがそれに当てはまる(需要者が車のオーナー、供給者がメーカー、第3者が地域の住人)。

車の外部不経済っていうと、もう車の存在が当たり前になり過ぎてしまって見えなくなってしまっているけど公害以外にも、
景観破壊、歩行者の阻害、交通事故等々広範な範囲に及んでいる。
じゃあそのデメリットのコストを誰がどうやってどのくらい負担するのか、そもそもそういったデメリットは金銭的な計測可能なのかっていうのがこの本の要旨になる。

この本は1980年代の古い本だけど、外部不経済っていう視点で今の世の中を見てみると、いろんなものが見えてくるように思う。
例えば歩きスマホ、ドローン、花粉症、発電、お祭り、学校・・・あらゆるものに当てはまる。
デメリットを受ける側は適切な費用は負担してもらう、または費用をかけずに解決する方法を探すっていう視点をもって主張していかないといけない。

ただ、デメリットの解消に費用って、ゼロにしようとすると無限大に増大してしまうから折り合いをつけないといけないんだけど、デメリットを金銭的に置き換えることができないんだから最適解が見つからないよね。
結局、自動車でいうと死亡事故がをゼロにするのは不可能っていうのが現状になってしまっている・・。


あと、他ブログでもこの話題を前に目にしたんだけど、自動車事故の賠償金をどうやって決めるかって話なんだけど、
その人が残りの人生でどれだけ稼げていたかで決まるらしい。
つまり、収入が多い人と少ない人・・・正規雇用と非正規雇用では命の価値が違うということになる。

人生って理不尽。


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  1. 2017/08/16(水) 01:30:49|
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現代絵画の再生 感想

kindle unlimitedで読んだ「現代絵画の再生」。
なかなか興味深い内容だったので感想をば。

要点としては・・・
・完成度の高い芸術作品は誰もが目を鍛えれば良さがわかるという立場
・絵画を主題画、現代絵画、今日的装飾画に分類
・現代絵画も表現別に表情表現、モーメント表現、意味表現、パターン表現に分類
・アンディウォーホル、岡本太郎の二人の有名画家が今日的装飾画(本の中では魅力のない絵とこき下ろされてる)に分類される

という感じ。

まず一つ目。
この本は、現代絵画はポイントを抑えれば、その絵の良さがわかるようになる、つまりは美術を万人が理解できる尺度で測れるものだとする立場の人間だ。
自分はこの考えには反対。自分は絵画は各人が好きなように見るのがいいと思うし、その人の好みって文化的背景であったり、過去の記憶とかが関わってくるんじゃないかと思っているから。
でも、それじゃ学問として成り立たないか・・・?

2つ目。
絵画の分類だけど、絵画を宗教画みたいに主題のある主題画、日常風景を描いた主題のない現代絵画、薄っぺらい描写のための描写の今日的装飾画に分類。
自分はこの分類についても反対。だって、日常風景を描いた絵だって、作者一人一人に聞かなきゃ主題があるかないかなんてわかんないじゃん。

3つ目。
表現手段による分類だけど、モーメント表現は構図の工夫による力のベクトルとベクトルの均衡による味わい的な意味。
意味表現は、対象物の意味同士の均衡による表現、パターン表現は対象物の色彩、描き方、配置の工夫による絵のリズム感の演出による表現。

4つ目。
新鮮だったのが、この巨匠でも否定したこと。
普通はほめそやされてる人間は、とりあえず自分も褒めておけば間違いないという風に考えるけど、あえてそれを否定したのが印象的で、他の美術評論の本とも対比しやすい点だと思った。
・・・ただ、最初のほうに書いたように、好き嫌いは個人が決めることだと思ってるから、価値がないと断言するのは間違ってると思うんだよな。


写真も含めた美術って、何がいいのかさっぱりわからないことが多いから、美術評論の本を読んでみたんだけど、読んでも理解できないところはまだまだ理解できなかった。
この本みたいにあいまいな部分を作らず断言するのは、分かりやすいんだけど、その分疑問に思うところが出てきてしまうものなんだなと思った。
しかも、この本の分類だと現実のもの(心理状態含む)に対する描写は範疇内だけど、完全空想のもので宗教画でもないものは自動的に今日的装飾画に分類されて範疇外なんだよな。

美術みたいな個々人が判断するものの(脳科学が発達したら、もしかしたら否定されるかも)明晰性を上げようとすると、かえって訳が分かんなくなっちゃうもんなんだな。

2017-01-29-01



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  1. 2017/08/14(月) 00:21:37|
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記憶術の本を読みました

記憶術の本を読みました。

認識→記憶の保管→思い出すという過程で、定期的に思い出すと保管が長期化されやすい、記憶をうまくラベリングすると思い出しやすいという話。

ただ、ラベリングのテクニックの話が後半にたくさん出てくるんだけど、例えば語呂合わせで覚えるとしてそれが生きた知識として活用できるかは別問題だよなって思った。

そう考えると、大学受験の暗記は膨大な時間を使っても無意味になっちゃうかもしれないよね。


ラベリングといえば、自分が人の顔を覚えるのが苦手なのは芸能人の顔を知らなくてうまくラベリングできてないからか?って思った。
よく芸能人で言えば誰似っていうけど、わかんないんだよな。


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  1. 2017/07/06(木) 07:20:18|
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イスラーム原理主義の道しるべ

久方ぶりに本の感想を。

イスラーム原理主義の道しるべ という本を読んだ。
イスラーム運動の精神的支柱がこの著者の思想にあるとかないとか。

この本を読み始めてすぐは、なかなか内容が頭の中に入ってこなかったけど、読み進めるにしたがって内容に集中できるようになった。

イスラムに限らず、宗教の原理主義はこういうものなんだと理解する助けになる本だというのが第一の感想。
コーランの教えを学ぶだけじゃなくて、生活の中で実践することによって人間の本当の幸福だとか世界平和が実現されるという。
そして、本当にコーランの教えが実践されていたのはムハンマドが生きていた頃ぐらいで、今のイスラム国家は西洋文明に汚染されてるから認められないとのこと。

現代社会じゃ、自分の幸福は自分で決めるって考えが主流だけど、神が人間を作ったのなら、人間の幸福は神が一番よく知ってるってことだから破綻はないか。


宗教生活って、禁欲的で等質的なものってイメージがあるけど、原理主義的な生活でも取り巻く環境や背景によって多様な形態を取り得るんだって。

あと、進化論は認めないらしい。
宗教って、現代科学との矛盾にどう折り合いをつけるかが問題で、メジャーな宗派は解釈を変えたりしてかわしてきたけど、
原理主義だと認めないっていう立場に立たざるを得なくなるよね。
矛盾しなくても、量子論みたいに宗教で全く語られてない部分はどう解釈するんだろ。





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  1. 2017/06/12(月) 00:39:43|
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利己的な遺伝子 読書メモ

良書と言われてて読んでみたいと思いつつ、一度は手に取ったもののこれまで読まなかったこの一冊。

ついに読んだ。

とはいえ、途中で重複しそうな内容は飛ばしたけど。。

内容は進化論とゲーム理論を組み合わせた仮説を、ちょっと物語風に仕立てたというもの。
一般人向けに書かれただけあって、読みやすいと思う。

生命が生まれる以前の地球、生命のスープが出来上がってる状態で、自分自身を鋳型のように複製するアミノ酸の自己複製子が発生。
それがコピーエラーを繰り返すうちに遺伝子へと進化したのではないかという仮説を展開する。

人間はいつも一つの個体を命の一単位として扱ってるけど、一個体はただの遺伝子の乗り物であり、生命の本当の目的は遺伝子を運ぶことっていう話も面白かった。
有性生殖は遺伝子が半分になるから非効率という話も、有性生殖を引き起こす遺伝子単体が生き残るためにやっているのであって、遺伝子全体を残すことを最優先っせているのではないという仮説もあった。

結局、仮説であって真実かはわからないけど、かなり現実味のある話だとは思う。

上の話は序文で、後はコンピューターのシミュレーションを使って利他的に見える行動が、実は遺伝子を残すために一番効果があったっていう話が続くけどそれも書いてしまうと長くなるからやめとこう。


この利己的な遺伝子の話は、進化論とゲーム理論を組み合わせた話だから全く新しい話ではないけど、地動説くらいの衝撃があるのではないかと思うのだけれども。


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  1. 2017/03/27(月) 07:00:00|
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